はじめに
最近、ヒップホップのシーンで「ドリル」(Drill)というワードをよく耳にすることはありませんか?
ドリルとは何か。
この記事では初めてドリルラップを聴く人にもわかりやすいようにドリルラップの要点を押さえてわかりやすく簡潔にまとめています。
この記事を読めば、ドリルラップを知ることができ、HIPHOPをより一層楽しんで聴けるはずです。
では、見ていきましょう。
ドリルラップとは
ドリル(Drill)は2010年代初頭に“チーフ・キーフ”が先駆けとなり、アメリカ・シカゴ南部を発祥に広がったヒップホップのサブジャンルです。
現在では本場のアメリカだけでなく、イギリスを始め日本からガーナまで幅広い国にドリルラッパーが居て、比喩ではなく本当に世界規模で盛り上がっているHotなサブジャンルです。
ドリルラップの特徴
ドリルラップの特徴は大きく2つあります
- 過激で荒々しいリリック
- ダークで危うい雰囲気のビート
ドリルはシカゴが発祥なだけあって、その過激で荒々しいリリックが最大の特徴です。
このシカゴという地区は、事件等で⚪︎害された年間死亡者数がイラクに派遣された米兵の死亡者数を上回ったことから、シカゴの「Chi」とイラクの「raq」を掛けて「Chiraq」(シャイラク)と呼び名がつくほど危険な地区です。
シカゴの南部では特に日常的に事件が起こるので、必然的にリリックも過激な物になっていきます。
もう1つの特徴として、ドリルラップのビートは重く、不穏な雰囲気が漂っている点が挙げられます。
聴いた方がドリルラップの雰囲気が分かるのでまずはどうぞ。
このようにシカゴで生まれたドリルは「シカゴドリル」と呼ばれています。
UKドリル
このシカゴから生まれたドリルいわゆる「シカゴドリル」が世に広まったことでさらに独自の発展を遂げてジャンルとして確立されたものが「ukドリル」です。
イギリスのロードラップ(イギリスのギャング、犯罪、暴力にフォーカスしたラップ)に「ukガラージ」「グライム」のユニークなサウンドを取り入れた南ロンドン発のドリル
ukドリルのラッパーの雰囲気はかなり異質で、大体のラッパーは自分の顔をフェイスマスクなどで覆い隠しています。
ちなみにマスクの種類はさまざまなものがありユニークなマスクもある。
ukドリルの特徴は「シカゴドリル」よりもテンポが速く、重いベースライン、シカゴドリルよりもさらにダークなビートです。
とりあえず一曲ukドリルを聴いてみてください。
- 「Welcome to Brixton」 ukドリルのお手本のような一曲。ギュルギュル唸るビートに注目🔥
有名なおすすめドリルソング
「Faneto」
チーフ・キーフの名曲ドリルソング。パーティーの定番曲でもある
「Dior」
Pop Smokeのドリル。
「No Auto Durk」
リル・ダークのドリルソング。
「Broke Opps」
シカゴドリルの代表的なラッパー”King Von”によるドリルソング
「Waddup Ft.Polo G」
最近ではメロディックなサウンドが多いシカゴ出身Polo Gのドリルソング
「Let’s Lurk」
ukドリルに興味を持ったなら1番最初に聞くべき曲。彼らがukドリルというジャンルを確立させた
「Homerton B」
ドリルラップとして史上初のBPI認定(英国レコード産業協会)シルバーとなったukドリルの代表的ソングの1つ
「Kennington Where It Started」
ukドリルの黎明期にシーンに貢献した革新的な一曲。
「Day In The Life」
ukヒップホップシーンを超えて世界でも絶大な人気を誇るセントラル・シーの最初のドリルソング
「Ambush」
ukドリル特有の深くダークなビートに注目
「Know Better」
ゴリゴリのukドリルを聞きたい方におすすめな一曲
「Big Drip」
「ブルックリンドリル」のビートのうねりを体感できる曲
「シカゴドリル」「ukドリル」の両方から影響を受けたNYで生まれた最新のドリル。生きてる敵だけでなく亡くなった敵にまでsnsなどで挑発する過去1残忍なドリル。「NYドリル」とも呼ばれる。
「Is Ya Ready」
ブルックリンドリルの凶暴性を体現したギュルギュル唸るビートの上で激しくラップをしていくハードなドリルソング
「New Opp」
一気にゾーンに入るような激しいブルックリンドリル。リリックが過激すぎる🥶
「New Opp」の和訳はこちら↓
「in ha mood」
ブルックリンドリル新世代のアイススパイス(Ice Spice)によるヒット曲
まとめ
以上、ドリルラップのおすすめ15選でした!
やっぱ、本場アメリカのドリルとukドリルは治安の悪さに加えラッパーのバックボーンがしっかりあってリアルが感じられますね。
また、日本のドリルラップのおすすめを曲をまとめた記事もあるので、日本のドリルラップに興味がある方はぜひ見てみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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